職業被ばく

放射線防護手袋の紹介

今回は放射線防護手袋を紹介します。

2021年7月17日の掲載した記事「医師を中心とした医療従事者の職業被ばくの本格的低減へ -放射線障害の発生防止のために-」において、図1に示すようにIVRを実施する医師等の医療従事者の手指に放射線障害が生じる事例があることを紹介しました。

図1に医療従事者の電離放射線に係る皮膚がんの労災認定事例

また、下記のようにNHKでも医師等の医療従事者の職業被ばく管理に課題があると報道されていることも紹介しました。特に、2021年6月7日の報道では実際に放射線障害が生じている医師の手指が映像で流されています。

NHK報道の概要とポイント

  • 2021年1月11日 NHK おはよう日本
    • 医師の6割、法令で義務付けた線量計装着せず
  • 2021年1月12日 NHK おはよう日本
    • 医療従事者、過去の被ばく線量が引き継がれていないケース多数
  • 2021年6月7日 NHK おはよう日本
    • 法令で義務付けられた個数の線量計が配布されていない3%
    • 個人線量計の適正な装着の周知が0%の施設で出来ていない

 

多くは図2に示すようにやむを得ず一次X線の照射野の中に手指を入れて作業するために手指が大量に放射線を浴びてしまうことが原因と考えられます。

基本的には術者は一次X線の照射野内に身体やその一部を入れないようにしなければなりません。しかし、IVRによってはどうしても入れて作業しなければならない場合もあると思います。

その際には、下記の図3AとBの放射線防護手袋を着用してください。

 

 

放射線防護手袋を販売している会社はいくつかあると思いますが、すべてを紹介するのは難しいため、線量測定サービスも行っていて本サイトに個人報告書の例の提供もいただいている株式会社千代田テクノルのサイトを紹介したいと思います。

https://www.c-technol.co.jp/catalog/html5.html#page=79

 

放射線防護手袋にはいくつか種類があります。図3に示したものも放射線を遮蔽する鉛当量が異なります。鉛当量の多い方が遮蔽率が高いですが、その分厚手になり使いにくい可能性があります。

いくつか取り寄せて使いやすさと遮蔽効果(鉛当量)を総合的に考えて判断してください。

なお、サイトで表示されている遮蔽率は散乱線の場合です。一次X線の場合は実効エネルギー(管電圧)が高いため少し遮蔽率が落ちるとお考えください。

放射線防護手袋を使わない場合によりも放射線の被ばく量は大きく減りますので、図2のように一次X線の照射野内に手指を入れる場合は、必ずご使用ください。

2021.08.28

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です