職業被ばく

手術室における職業被ばくに関する調査

2021年2月14日にアップした記事「職業被ばくの適正管理に向けて」で、病院が改めて適正管理をスタートする第一段として構築すべき管理体制を下記のように3つを挙げました。

  • 病院全体としての職業被ばく管理組織(委員会)を立ち上げる。
  • 職員全員に病院全体として職業被ばくの適正管理に向けて臨むことを宣言する。
  • 現在の職業被ばく管理状況を調査、把握する。

しかし、③の職業被ばくの管理状況の調査、把握ですが、盲点になる場所があります。

それは手術室です。

手術室は診療放射線技師が従事する割合が低い病院が多くX線透視装置を使って手術を行っていることは分かっているのですがどのくらいの被ばく線量になっているかがよく分かっていない病院が多いと思います。

手術室の医療従事者に個人線量計を配布していますか?

病院によっては手術室に入る麻酔科医や看護師等の医療従事者に職業被ばく線量を測定するための個人線量計が配布されていない場合もあるようです。(⇒これはこの機会に法令上問題が生じるようでしたら改善することを推奨します。)

通常、X線装置を病院に設置する場合は法的な届出が必要なため放射線部門が関与することが多いですが、諸事情で放射線部門が関与しないか、関与しても一部でX線装置の性能等を把握できていない場合もあるため余計に手術室の状況が把握しにくくなっています。

最近では高レベルのX線透視装置が使われるようになっており、一部の病院では被ばく線量が高くなっているのではないかと考えられています。

そのため、職業被ばくの管理状況を調査、把握する場合は手術室が漏れないようにしてください。診療放射線技師がついていない場合は普通に調査しても分かりにくいと思いますので手術部や麻酔科の部長医師(責任者)や手術室でX線透視装置を用いた手術を行っている診療科の医師に協力いただいて調査、把握する方が良いと思います。

この時に、2021年2月14日にアップした記事「職業被ばくの適正管理に向けて」の

①病院全体としての職業被ばく管理組織(委員会)を立ち上げる。
②職員全員に病院全体として職業被ばくの適正管理に向けて臨むことを宣言する。

が必要あるいは有効になってきます。

手術室に放射線防護のための機材や職業被ばくを低減するための技術的方策を的確に実施していただくために、今後情報共有を図る必要がありますので良好なコミュニケーションが取れる環境を整備することを推奨します。

2021.02.16

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